運動は、ウォーミングアップが大事です。しばらく体を動かしていない人は、ウォーミングアップをしてから徐々に運動強度を上げていきましょう。調子が悪いと感じたときは、ゆっくりと休みを取り、調子が戻ってから再開します。運動は長期間継続することが重要なのです。
患者さんの病態に応じて可能な運動の範囲があります。特に心臓の病気や整形外科の病気をもっている人は、主治医の先生とよく相談して、その範囲内で適度な運動を行ってください。
運動量の目安は、心地よい疲れを感じる程度です。翌朝の起床時に疲労感が残っているようなら、それは過剰な運動量になります。
肝硬変の患者さんは、糖のグリコーゲンへの貯蔵能が落ちているため、何も食べずに空腹のまま運動することは避けましょう。運動前に、たとえばおにぎり1個、パン1個など、炭水化物を補給するとよいでしょう。
☆慢性肝疾患患者さんの運動の心得
| 1. | 脂肪肝の患者さんは積極的に運動をしましょう。 |
| 2. | 慢性肝炎の患者さんは有酸素運動をしましょう。ただし、ASTやALTが高いときは控えましょう。 |
| 3. | 目安として腹水や脳症などがない軽度(Child分類でA※)の肝硬変患者さんまでは、有酸素運動は問題ありません。 |
| 4. | 目安として黄疸、腹水、脳症のある非代償期の(Child分類でB以上※)の肝硬変患者さんは、ストレッチ運動程度の軽いものにとどめましょう。 |
| 5. | βブロッカーや利尿薬を服用している患者さんや食道静脈瘤が未治療の患者さんは、強い運動は避けましょう。 |
※ご自分がChild分類のどれに当たるかは主治医に確認しましょう |
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☆旅行するときの注意
慢性肝炎や肝硬変の軽度の方でも、肝炎の活動性が高い(AST, ALTが200IU/L以上)ときや倦怠感などの自覚症状が強いときは、旅行は控えましょう。
肝硬変で中程度まで(腹水や浮腫、黄疸、脳症が服薬でコントロールされている時期)の患者さんは、無理のない日程でゆったりとしたペースでの旅行を計画してください。肝硬変の患者さんは、食事からの感染症に対して弱いですから、旅先での生ものは慎重に。また、保険証、常用薬の携行はもちろん、胃腸薬や風邪薬なども主治医と相談して準備しましょう。