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疾患情報アイコン3.一過性感染と持続感染(B型肝炎の症状)3.一過性感染と持続感染(B型肝炎の症状)

B型肝炎ウイルス(HBV)の感染様式は、「一過性感染」と「持続感染」の2つに大別されます。

■一過性感染

一過性感染では、急性肝炎を発症する顕性感染(症状があらわれること)、自覚症状が無いまま治癒する不顕性感染(症状があらわれないこと)に分かれます。急性肝炎の場合でも、不顕性感染の場合でも、症状がおさまった後はウイルスが体から排除されており、HBVに対する免疫を獲得します(しかし最近の研究で、健康上の問題はないもののごく微量のHBVが肝臓に存在し続けることが明らかになってきました)。その後、再びHBVに感染することはありません。

急性肝炎とは、肝細胞に炎症が起き、一時的に症状が悪化するものの、数ヵ月以内に治癒する肝臓病のことです。HBV感染後、数ヵ月の潜伏期間を経て、“倦怠感”、“食欲不振”、“吐き気”などの症状があらわれます。その後、皮膚や眼球の白い部分が黄色くなる“黄疸”があらわれることもあります。黄疸は自然に消え、肝機能も正常に戻ります。しかし、急性肝炎を発症した人のうちの1〜2%の人は、劇症肝炎を発症する危険性があります。

劇症肝炎とは、急性肝炎が急激に悪化し肝細胞の破壊が進行する病気で、高度の肝不全と意識障害を特徴とします。症状としては、40℃近い発熱、起き上がれないほどのだるさ、強い吐き気などが一度にあらわれます。また、肝機能の著しい低下により、解毒されていないアンモニアが脳にまわることで肝性昏睡(肝性脳症)という意識障害があらわれ、やがて昏睡状態に陥ります。劇症肝炎を発症した人の70〜80%は死亡します。劇症肝炎には、急性肝炎が発病して10日以内に肝性昏睡(肝性脳症)があらわれる急性型劇症肝炎と、11日以降にあらわれる亜急性劇症肝炎があり、亜急性のほうが急性に比べ死亡率が高くなります。また、急性肝炎が劇症化する原因は今のところわかっていません。

急性肝炎の症状

HBVの概要図

■持続感染

持続感染は、感染したHBVが体から排除されず、6ヵ月以上にわたって肝臓の中にすみつくことで、一部の人は慢性肝炎を発症します。慢性肝炎とは、通常6ヵ月以上肝炎が続いている状態を指します。慢性肝炎患者の多くは、出産時や幼児期に感染した無症候性キャリアからの発症です。ジェノタイプBやCのB型肝炎では、一過性感染により発症する急性肝炎から、慢性肝炎に移行することはあまりありません。しかし、近年報告が増えているジェノタイプAのHBVに感染した場合、慢性化する可能性が高くなります。一般に、慢性肝炎の症状は、症状がないか、“疲れやすい”、“食欲があまりない”など軽いため患者自身が慢性肝炎に気づくことはほとんどありません。しかし、血液検査を行うと肝機能障害が発見されます。まれにB型慢性肝炎では急性増悪という肝機能の急激な悪化のため、だるい、黄疸がでるなどの強い症状があらわれることがあります。多くの場合は、慢性肝炎自体の自覚症状は軽いのですが、肝炎が数年から数十年と長い間続くと、肝硬変、さらには肝臓癌に進む可能性があります。HBV持続感染者をHBVキャリアと呼びます。キャリアについては次の項目でさらに詳しく述べます。

HBV感染後の経過

HBVの概要図

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